ハマナス
ハマナス(浜茄子)は北海道や東北の海岸の砂地などに自生する落葉低木です。花は5月頃から枝先に1輪から3輪ほどつけます。紅色の花弁と白い花糸と黄色い葯が緑色の葉とのコントラストが良く華やかです。
ハマナスの雄しべは円状に多数つく。多数の雄しべの葯から花粉が出ている(上)。花糸は白く葯は黄色で、葯は花粉を出すと茶色になる(下)。葯の茶色の部分に花粉がついているのが見える。
紅色の花弁は5個で、葉は奇数羽状複葉で3〜4対の小葉がある。小葉は楕円形で先端は丸く鋸歯がある。 5月15日
花粉を出した後の雄しべの葯は茶色になり、花糸もやがて茶色になりしおれてしまう。
枝には小さなトゲと太く長いトゲが密集する。トゲは鋭く手に触れたら突き刺さる。
淡緑色に膨らんでいる若い果実。果実は偽果(ぎか)で、子房ではなく花托(かたく)が果実になる。花糸と葯は、落下しないで枯れる状態まで萼片についている。
花托や萼片には蜜腺が見える。 5月24日
果実は2〜3cmの大きさで、熟すと赤くなり先端に萼片が残る。果実はジャムや果実酒などの食用になる。 7月20日