タブノキ
タブノキ(椨の木)は日本の沖縄から本州に自生し4月下旬から5月にかけて両性花をつけます。大きく膨らんだ冬芽が開くと円錐花序や新しい葉が一斉に伸び出します。近くで見ると雌しべや雄しべなど花の構造が良くわかります。公園などにも良く植栽される常緑高木です。
冬芽の鱗片が開いて咲いたばかりの両性花。萼と花弁が類似する花被片(かひへん)が6枚見える。中心に白く見えるのが雌しべの柱頭。枯れた鱗片が垂れ下がっている。
タブノキの花。花被片3枚が一体になり上下につき6枚に見える。中心に白く見えるのが雌しべ。雄しべは6個で、黄色く見えるのが葯。オレンジ色に見えるのが蜜腺で9個ある。蜜腺からは透明な蜜が出ている。
冬芽の鱗片が開くと花芽の円錐花序や新しい葉が一斉に出てくる。
タブノキの冬芽は大きく、花芽と葉が一緒に入ってる冬芽と葉だけの冬芽がある。葉は長楕円形の革質で光沢があり対生して多数つく。
この両性花の雄花の葯からは花粉が出ている。
若い果実は緑色で熟すと黒紫色になる。果実は直径約1cmで果柄は赤みを帯び、基部に花被片が残っている。 7月1日
タブノキ(クスノキ科)の樹形。仙台市勾当台公園にはベンチとベンチの間にタブノキが植栽されていて一年中緑に覆われる。夏の時期には、暑い日差しを遮って日陰を作ってくれる。