キリの花
キリ(桐)は5月中旬に枝先に円錐花序をつけ多数の花をつけます。花は両性花で花冠は淡紫色で先端は5裂します。原産地は中国で、日本では公園や庭などに植栽されています。キリの花は500円硬貨にも描かれている身近な樹木です。
キリの両性花。雄しべは4本で葯から花粉が出ている。雌しべは1本で乳白色の柱頭の先端が見える。雌しべも雄しべも花冠の奥にあり花冠にくっついているため見えにくい。
蜜を求めて花冠の中に入り込んだ蜂。雄しべと雌しべが花冠にくっついているのは、蜂が花冠の中に入りやすくするためと思われる。蜂の体には多数の花粉がついている。
受精後は花冠と雄しべは散って、5裂した茶色の萼と雌しべが残る。
円錐花序は枝先の上につき、細長い鐘形の花は下向きに多数つく。
キリの芽吹きは円錐花序の開花と同時に展開する。
若い果実。果実は長さが3〜4cmの卵形で先が尖り熟すと茶褐色になり、初冬に2裂し種子を散布する。 6月23日
若い木では葉がカエデのように5裂し大きく生長する。枝先には新しい花芽がついている。 9月23日
大きな葉を広げて多数の果実がつく。葉は広卵形で先端が尖り短い毛が密集している。 9月26日
熟した果実は2裂して種子を散布する。写真の果実の中は空っぽで種子はない。 3月22日
種子は長さ2.5〜3mmの楕円形で、周りに幅が約2mmの半透明な翼がある。
キリの樹形。キリは落葉高木で成長が早く、材は軽く防湿性がありタンスなどの材料として利用される。