面白い接写の世界

雑木林や公園などで、植物や自然の営みをマクロレンズで撮影してます

2019-01-01から1年間の記事一覧

ひっつき虫2

冬の時期になっても草地や雑木林を歩くと、ヤブタバコやセンダングサなどのひっつき虫が衣服にまとわりつきます。粘液や逆さトゲ、鉤状のトゲなど様々な形と方法でひっつきます。くっつかれると厄介ですが、それぞれ子孫を残すための仕組みを知ることができ…

マンサクとトサミズキの果実

マンサクとトサミズキは、マンサク科の仲間で果実と種子の形がよく似ています。果実はさく果で、熟して果皮が裂開すると種子が弾け飛び出します。種子を出した後の果実の形が、鳥が大きく口を開けたようで、なんともユーモラスです。 裂開したマンサクの果実…

ハンカチノキの果実

ハンカチノキは中国原産の落葉高木で、4月下旬〜5月に花を咲かせます。花には白色の大きな苞葉があり、ハンカチのように垂れ下がります。果実は卵形で熟すと褐色になり、長い果柄で枝から垂れ下がり、風が吹くとゆらゆらと揺れて10月中旬〜11月に落下…

シンテッポウユリ

シンテッポウユリ(新鉄砲百合)は、タカサゴユリとテッポウユリの交配により作られた園芸種です。花期は8〜9月で、白色のラッパ状の花をつけます。果実はさく果で直立し、11〜12月に熟して上部が裂開し、風が吹くと種子が飛び出します。 上から見ると…

ナンキンハゼ

ナンキンハゼ(南京櫨)は中国原産の落葉高木で、7〜8月に花を咲かせ、10〜11月に果実が緑色から褐色に熟します。果実はさく果で、熟すと裂開して種子が出てきます。 果実は緑色から褐色になり、熟すと裂開し白色の種子が出てくる。 紅葉と果実が同時…

紅葉と黄葉3

初冬の時期になり、仙台市内の街路樹ではケヤキやイチョウ、ユリノキなどの紅葉が見頃です。公園や雑木林ではドウダンツツジやアジサイ、ミヤマガマズミ 、ヤマツツジなどが紅葉していて、様々な色合いが楽しめます。 ドウダンツツジの紅葉は遠くからでもよ…

ヒマラヤスギの雄花と雌花

針葉樹のヒマラヤスギは10〜11月に雄花と雌花がつきます。雌雄同株で雄花序には上向きに多数の雄花がつき、雌花序には数個の雌花がつきます。雄花は成熟すると大量の花粉を飛散し、受粉した雌花は1〜2年かけて球果が熟します。 雄花は約3cmの大きさで…

種子の造形2

晩秋になり、自宅近くの雑木林や公園では、ハクウンボクやヤブデマリ、クサギ などの落葉樹は、すっかり葉を落とし果実もつけていません。ナンキンハゼやミヤマガマズミ、カンボクには、まだ果実がついています。常緑樹のサンゴジュやモチノキにも、赤い果実…

紅葉と黄葉2

11月中旬になり、仙台市内の雑木林や公園の木々の紅葉が見頃になりました。遠景から見る紅葉も美しいですが、近くで見ると葉の縁や葉脈などの模様が良くわかり、微妙な色合いも味わえます。 コハウチワカエデの葉は掌状で7〜9裂し、ハウチワカエデよりも…

モチノキ

モチノキ(黐の木)はモチノキ科の常緑樹で、10月から11月にかけて赤い球形の果実をつけます。果実は核果で一個に4個の核があり、核は半月状でシワがありギョウザのような形をしています。花期は4〜5月で、小さな花が束生して多数つきます。 熟した果…

落ち葉

11月に入り、雑木林や公園などの木々が色づき始めました。地面にはコナラやクヌギ、コブシなどの落ち葉が目立つようになり、ホオノキは半分以上葉を落としています。ブドウ科のナツヅタは紅葉が美しく、地面に落ちてもよく目立ちます。 ナツヅタ。葉の所々…

モッコク

常緑樹のモッコク(木斛)は、秋に果実が熟すと果皮が裂開して朱色の種子が出てきます。花期は6〜7月で白色の花弁を下向きにつけます。丈夫で樹形が美しいことから庭木や公園樹などによく植えられます。 果実は球形のさく果で、熟すと果皮が裂けて種子が出…

果実の造形2

秋の時期、雑木林や草地などで、草木の様々な形の果実を目にします。マムシグサは熟すと果実は赤くなり、花托からこぼれ落ちます。ひっつき虫のセンダングサやオオオナモミなどの果実も様々なトゲや鈎をつけて種子を運んでもらおうと懸命です。 マムシグサは…

カンボク

カンボク(肝木)の果実が10月頃から赤く熟しています。果実は直径約7mmの球形で多数垂れ下がり、大きく3裂した葉も淡紅色に染まりよく目立ちます。花期は5〜6月で、散房花序を取り囲むように装飾花がつき、多数の両性花が咲きます。 赤く熟した果実。…

カヤ(榧)

カヤ(榧)は、イチイ科の常緑針葉樹で4〜5月に花を咲かせ、秋に実をつけ熟すとそのまま落下します。雌雄異株で実は前年枝につき、刺激的な芳香があります。カヤは裸子植物なので、実のようなものが種子で、種子は乾燥させアク抜きなどをして食用になりま…

アヤメの仲間の果実

アヤメの仲間には、カキツバタ、ハナショウブなどがあります。花期は5月〜6月で9月〜10月に果実が熟します。果実はさく果で、熟すと頂部が3裂して種子を散布します。それぞれ果実や種子の形には特徴があり、比較してみると違いがよくわかります。 アヤ…

イタドリ

イタドリ(虎杖)はタデ科の多年草で8〜10月に小さな花を多数咲かせます。山野で普通に見られ、別名、スカンポとも呼ばれ若い茎は食用になります。果実はそう果で、開花後、翼状に生長した花被片に包まれます。 雌雄異株で雌花の花柱は3個、雌花序は垂れ…

萩の仲間

萩の仲間には多くの種類があります。自生するヤマハギの仲間は、ツクシハギ、キハギ、マルバハギです。園芸品種には、ミヤギノハギやニシキハギ 、シラハギなど多数の品種があります。萩は昔から日本人に愛された花の一つで、蝶形花の色や形、3小葉の形にち…

ミヤギノハギ

ミヤギノハギ(宮城野萩)はマメ科の落葉低木で、8月から10月にかけて枝が垂れ下がり、総状花序に紅紫色の蝶形花を多数つけます。近くで見るとマメ科特有の蝶形花が可憐で、遠くから見ても枝が垂れ下がり、紅紫色の花と小さな3小葉には趣があります。 花…

秋の七草

秋の七草は、秋に咲く代表的な草花のことで「ハギ、ススキ(オバナ)、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ」の七種です。万葉集に収められた山上憶良の2首の歌がはじまりと言われています。七種の花は人里で普通に見れる花で、親しみがあり…

サンゴジュ

サンゴジュ(珊瑚樹)はレンプクソウ科の常緑樹で9〜10月に果実が赤く熟します。熟した果実は、常緑の葉とのコントラストが鮮やかで良く目立ちます。花期は6〜7月で円錐花序に小さな花を多数つけます。樹木は水分を多く含み防火用として公園や庭木によ…

ヌスビトハギ

ヌスビトハギ (盗人萩)はマメ科の多年草で、8〜9月にピンク色の小さな花を咲かせます。花は小さく目立ちませんが、果実は秋から冬に熟すと、果皮に細かい鉤が密生するひっつき虫になります。このひっつき虫は、衣服や動物にくっつき、マジックテープのよ…

ヌルデ

ヌルデはウルシ科の落葉小高木で8〜9月に花を咲かせます。雌雄異株で雄花と雌花は小さく目立ちません。葉は奇数羽状複葉で葉軸に翼があるのが特徴です。果実は核果で秋に熟し冬の時期までつけています。花よりも秋の紅葉が美しく良く目立ちます。 雌花の花…

ガンクビソウ

ガンクビソウ(雁首草)はキク科の多年草で、8〜9月に小さな黄色の花を咲かせます。花は頭花で枝先に1個つき、基部に2〜4個の葉状苞があります。秋から冬にかけてつく果実はそう果で、先端から粘液を出し動物などに付着するひっつき虫です。 花は頭花で…

ヒヨドリバナ

ヒヨドリバナ(鵯花)は8〜9月に雑木林の林縁などに生えるキク科の多年草です。花は頭花で散房状に密になって集まってつき、花冠から伸びた白色の花柱が良く目立ちます。果実はさく果で、8月下旬には果実が熟すと冠毛が開いて種子を散布します。 花は頭花…

ムクゲ

ムクゲ(木槿)は、中国原産の落葉低木で8〜9月にかけて花を咲かせます。多数の園芸品種があり、花色も白色、桃色、紫色などがあり、庭木や公園樹として良く植えられています。 花弁は5個、雄しべは多数あり花托のまわりにつく。突き出た雌しべの柱頭は先…

タラノキ

8月になってタラノキの淡緑白色の花が咲きました。タラノキはウコギ科の落葉低木で、8〜9月に幹の先端に散形花序を出し小さな花を多数つけます。雌雄同株で両性花は雄しべが先に熟し、そのあとに雌しべが熟します。生長が早く4月中旬に伸び始めた新芽は…

オニドコロ

つる植物のオニドコロ(鬼野老)は雌雄異株で7月〜8月に花を咲かせます。雄花も雌花も淡緑色で花被片が6個で平開します。雄花序は直立し多数の小さな花をつけ、雌花序は垂れ下がり、花の下に子房がつきます。果実はさく果で、秋に熟すと裂開して種子をだ…

ムシトリナデシコの果実

ムシトリナデシコ(虫取撫子)の果実は7月頃から熟し、先端が6裂し種子を出します。細長い果実は真上から見ると星形で、1mmにも満たない種子が多数入っています。円盤状の形の種子には放射状の隆起した緻密な模様があり驚きです。 果実は熟すと先端が6裂…

ウバユリの花

7月下旬から仙台市青葉山公園内のウバユリ(姥百合)が満開になりました。ウバユリは、ヤマユリやタカサゴユリのように華やかさはありませんが、淡緑色の花は爽やかで、真夏の林床に群生して咲く花は涼しげです。3月の芽生えから花の時期まで観察して見ま…