面白い接写の世界

雑木林や公園などで、植物や自然の営みをマクロレンズで撮影してます

野草

カラスビシャク

カラスビシャクはサトイモ科の多年草です。仲間のマムシグサやウラシマソウなどと同じく仏炎苞に包まれる肉穂花序をつけます。3小葉で付属体が長く伸びるのが特徴です。同じハンゲ属のオオハンゲは7月に肉穂花序をつけ、林縁の日陰などに生えます。 草丈は…

ノゲシとオニノゲシ

ノゲシ(野芥子)とオニノゲシ(鬼野芥子)は、春から夏にかけて、道端など同じところに生えるキク科の越年草です。ノゲシは在来種ですが、オニノゲシは、欧州原産の帰化植物です。頭花や葉の形がよく似ていて見分けがつきにくいですが、果実の形で違いがわ…

ゲンノショウコ

ゲンノショウコ(現の証拠)はフウロソウ科の多年草で、道端や草地に普通に生えます。花期は7〜10月と長く、花と果実が同時期に見られます。果実は熟すと基部の膨らみが反り返り、面白い形を作ります。 果実は長さが約2cmの細長いオクラのような形で、基…

アレチヌスビトハギの花

9月の広瀬川河川敷には、オオブタクサやオオアレチノギク、ワルナスビなど多くの外来種が生えていますが、そのなかでも良く目立ち可愛い花を咲かせるのがアレチヌスビトハギです。北アメリカ原産で、8〜9月に桃色の蝶形花を咲かせます。果実は豆果で秋に…

ワルナスビ

ワルナスビ(悪茄子)はナス科の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物です。日当たりの良い荒地などに生え、花期は6〜10月で、果実は球形の液果で秋に黄色く熟します。名前(悪茄子)のとおり葉裏や茎などに鋭いトゲがあり、刺さると非常に痛く注意が必要…

スベリヒユの果実

スベリヒユは日当たりの良い草地などに生えるヒユ科の一年草です。花期は7〜9月で、5弁の小さな黄色の花を咲かせます。果実はドングリのような形で、秋に熟すと横から裂けて上部が脱落し、黒色の小さな種子を多数散布します。 ドングリのような形の果実は…

トモエソウ

トモエソウ(巴草)はオトギリソウ科の多年草です。花期は7〜8月で、黄色い5個の花弁が巴形で特徴があり、多数の雄しべがキラキラ輝いてよく目立ちます。 花弁は5個、雄しべは多数あり、黄緑色の花柱は先が5裂する。 草丈は50〜70cmで、葉は対生し…

初夏の野草

仙台市茂ヶ崎にある大年寺山の石段の脇に5月下旬頃からドクダミの花が咲き始めました。石と石の隙間からは、スミレの閉鎖花の果実やハハコグサ、ヘビイチゴ などの野草が見られます。道端や草地、林床では、ヘラオオバコやカタバミ、マムシグサなども花を咲…

スギナにつく水滴

4月になって道端や公園の草地などにツクシやスギナが生えてきました。水滴がついたスギナの葉をよく見ると、鱗片状の小さな葉先から水分が出ています。一見、朝露のように見えますが、水滴はスギナの内部から出ています。 葉の先から水分をだし水滴をつくる…

エンレイソウ

エンレイソウ(延齢草)は山野のやや湿った林床に生える多年草です。ひし形の大きな3枚の葉の中心から花柄を出し横向きに小さな花をつけます。落ち葉でうもれた林床に、いち早く葉を広げる野草です。 花弁のように見える萼片は濃紫色で、雄しべが6個あり、…

ユキワリソウ

ユキワリソウ(雪割草)はキンポウゲ科の多年草で、ミスミソウを交配させてできた園芸品種です。赤やピンク、紫色など花色が豊富で、いち早く春の訪れを告げる可憐な野草です。 花弁のように見えるのは萼片で6〜9個つく。 葉はハート形。 落ち葉の間から可…

ヤブラン

ヤブラン(藪蘭)は林の木陰などに生える常緑多年草です。花期は8〜10月で総状花序に多数の淡紫色の小花をつけます。花後、緑色の果実をつけ、熟すと黒紫色の種子がむき出しになります。 種子は直径6〜7mmの球形。 種子の断面。ゼリー状の胚乳が見える…

アレチヌスビトハギの果実

アレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)はマメ科の多年草で北米原産の帰化植物です。花期は8〜9月で、道端や荒地に生え、秋になるとヌスビトハギと同じように、果実についた多数のカギ状の毛で衣類などにひっつきます。 果実は4〜6節からなる。1個の果実の大…

コセンダングサ

コセンダングサはキク科の一年草です。熱帯アメリカ原産の外来種で道端や草地などに普通に生えます。花期は9〜10月で枝先に黄色い頭花をつけます。仲間のアメリカセンダングサと同じ場所に生え、果実はひっつき虫で衣類などにくっつくと厄介です。 頭花は…

コメナモミ

コメナモミは山野の林縁などに生えるキク科の一年草です。花期は9〜10月で黄色の頭花を多数つけます。頭花は小さくて目立ちませんが、腺毛がついた5個の総苞片が横にのびて良く目立ちます。 花托には鱗片があり頭花を抱いている。5個の総苞片は横に長く…

センブリ

センブリ(千振)はリンドウ科の1〜2年草です。花期は9〜11月で、日当たりの良い林の縁などに小さな花を咲かせます。花は約2cmと小さく、蕾は淡紫色で可憐な花です。 花冠は4〜5裂し、淡緑色のスジがあり、裂片の基部には密腺があり、ふちには長い毛…

カヤツリグサ

カヤツリグサ(蚊帳吊草)はカヤツリグサ科の一年草です。田畑のあぜや道端、庭先などに生え、繁殖力が強く厄介な雑草として嫌われますが、放射線状につく花序は線香花火のようで面白さがあります。 散形状に花穂がつく。小穂は12〜20個の花からなり、先…

エノコログサとキンエノコロ

エノコログサとキンエノコロはイネ科の一年草です。荒地や道端などに生え、よく似ていますが、花穂の形や小穂の基部につく剛毛の色などに違いがあります。 エノコログサ(ネコジャラシ)の花序は円柱形で多数の小穂がついている。小穂の基部には1〜3本の長…

オクモミジハグマ

オクモミジハグマは雑木林の林縁に生えるキク科の多年草です。花期は9〜10月で、穂状に花序をつけ一つの蕾に3個の小花がつき、小花の花冠は5裂し細長い線状になり少し反り返ります。葉は輪生状に4〜7個つき円心形で掌状に浅く裂開します。 頭花は3個…

フジバカマ

秋の七草の一つ、フジバカマ(藤袴)は、土手や草地に生えるキク科の多年草です。花期は8〜10月で、仲間のヒヨドリバナと花の形がよく似ているが、花の色や葉の形に違いがあります。 花は藤色の頭花で、5個の筒状花が総苞に包まれ、散房状に多数つける。…

カラムシとヤブマオ

カラムシとヤブマオはイラクサ科の多年草で、花や葉の形がよく似ています。花期は8〜9月で、小さな花を多数つけます。カラムシは高さが1〜2mにもなりますが、ヤブマオは高さが1mまでしか伸びません。 カラムシ。雌花序は垂れ下がり、多数の雌花が穂状に…

ノブキ

ノブキ(野蕗)はキク科の多年草です。林内に生え8〜9月に花を咲かせます。頭花は外側に雌花と内側に両性花があり、果実は雌花のみできます。果実はそう果で腺毛があり、動物などにひっつきます。 外側に雌花と内側に両性花があり、雌花のみ実をつける。 …

アカソ

アカソ(赤麻)はイラクサ科の多年草で茎や葉柄が赤いのが特徴です。雌雄同株で7〜9月に茎の上部に雌花序、下部に雄花序つけます。花は小さく地味で目立ちませんが、葉は先が3裂し真ん中の裂片が尾状に伸びてよく目立ちます。 上部につく雌花序には、淡紅…

ツユクサ

ツユクサ(露草)はツユクサ科の一年草です。花は一日花で、朝に咲いて午後には閉じてしまう。花期は6〜9月で、道端や草地などで普通に見られます。暑い夏の時期、青色の花は、気持ち涼しさをもたらしてくれます。 花弁は3個で、青色の2個がよく目立ち、…

ゼンテイカの果実

ゼンテイカ(禅庭花)はツルボラン科の多年草で、6〜7月に花を咲かせ、7〜8月に果実をつけます。果実はさく果で、熟すと上部が裂開して種子が出てきます。ユリ科の仲間のように見えますが、種子には翼がなくヤブランの種子とよく似ている。 果実は3室に…

ジャノヒゲ

ジャノヒゲは日陰の林床などに生える常緑多年草です。7〜8月に花茎に花序をだし下向きの小さな花をつけます。花序は垂れ下がり、花は下から覗かないと良く見えません。秋から冬につけるコバルトブルーの種子は美しく、良く目立ちます。 淡紫色の花被片が下…

トリアシショウマ

梅雨の時期、雑木林の縁などに白色の小花をつけたトリアシショウマ(鳥足升麻)が良く目立ちます。少し早く咲くヤマブキショウマ(山吹升麻)と良く似ていますが、花序や3出複葉の小葉の形などに違いがあり区別がつきます。 円錐状の花序には多数の小花がつ…

ギシギシ

ギシギシは道端や草地などに生えるタデ科の多年草です。普段、雑草として見過ごしてしまいますが、良く見ると小さく可愛い花と果実をつけます。 若い果実。果実は痩果で熟すと褐色になる。 花被片が緑色で、淡桃色の果実が付いている。 草丈は60〜100cm…

ヤブレガサ

ヤブレガサはキク科の多年草で、やや乾いた林床に生えます。7〜8月に咲く花は目立ちませんが、円形に広げた葉には風情があります。根出しの頃の葉が、破れた傘のように見えることが、名前の由来のようです。 根出しの頃は、白い綿毛ににおおわれる。 根出…

早春の野草2

道端や草地、人里の雑木林などに咲く野草には、小さくて目立たない雑草が多くありますが、よく見ると、花の形や模様などに違いがあり、それぞれ個性があります。 ハコベは道端や草地に普通に生えるナデシコ科の一年草。花弁は深く2裂する。 ホトケノザはシ…