カツラの花
4月になり仙台市内では、ハクモクレンやコブシ、シダレヤナギなどの花が咲き、春の訪れを感じます。青葉山公園では、紅梅が満開で、ソメイヨシノも咲き始めました。その中でカツラの花は、3月下旬頃から冬芽の鱗片が裂け花芽が膨らみ始めました。カツラは、雌雄異株で花弁も萼もない雄花、雌花を咲かせ、すぐに散ってしまう小さな花なので、近くで見ないと咲いていることすらわかりません。
カツラ(桂)の雄花は、多数の雄しべがあり葯は淡紅色で、約5mmの細長い袋状の形をしている。上の写真は、咲き始めたばかりでまだ花粉は出ていません。 3月29日
花粉を出し始めたカツラの雄花。葯が裂開すると、花糸から垂れ下がり花粉を飛ばします。 4月2日
雄花の葯はすべて裂開して花粉を出し、残った花粉がびっしりと葯についている。この花粉もそっと手を触れただけで飛んでいきます。 4月2日
雌花は淡紅色のひも状の雄しべが4〜6個あり、柱頭が細くなり少し曲がります。雌花は、雄花に比べて目立ちません。 3月30日
開花して2〜3日すると、雌しべと同じところから、淡紅色の1枚の若葉が芽吹き始めます。 4月2日
カツラは高木なので、花も小さく、花弁も萼もなく手の届かない所に咲くので、木々の芽吹きのようにしか見えません。 3月29日
逆光で見ると葉脈が透き通って美しいハート形の若葉。 5月7日
若い果実。果実は袋果で長さ14〜15mmと小さく、大きな葉に隠れて見えにくく目立ちません。 6月15日
果実は小さなバナナのようです。秋に黒紫色に熟して2裂して種子を出す。 6月21日
秋に黄葉したカツラの葉。ハート形の葉は大きく目立ちます。 10月9日
カツラは落葉高木で、幹はまっすぐに伸び樹形も美しい。 10月9日
秋に暗紫色に熟した果実が裂け、冬の時期でも種子を散布したまま残っている。 3月8日