ドングリの種類
秋の時期、雑木林ではコナラやクヌギなど落葉樹のドングリが実り、公園や街路樹ではアラカシやシラカシなど常緑樹のドングリが実っています。ドングリはブナ科の果実の呼び名で、果実は果皮がかたい堅果で、殻斗(かくと)に覆われます。堅果には、丸形や卵形など様々な形があり、殻斗もウロコ状やトゲ状など形は様々です。
クヌギの堅果は、丸形で直径2cmと大きく、殻斗は小さな鳥の巣のようで、短いヒモ状のものが多数ついている。
コナラの堅果は、長さ約2cmの楕円形で、殻斗はウロコ状で浅くつく。雑木林を代表する樹木で、公園などにもよく植えられている身近なドングリです。
ミズナラは山地に生える落葉高木。堅果は卵形でコナラより大きく、殻斗はウロコ状で、小さな突起が多数あり深くつく。写真は成熟前の若いドングリ。
成熟したミズナラのドングリ。地面に落ちたドングリは、先端から根がのびていました。
クリは秋の味覚を代表する果実です。堅果はおにぎり形で、殻斗は鋭いトゲで覆われ、熟すと殻斗(イガ)は裂開して落下する。
ブナの堅果は三角錐形で、柔らかなトゲの殻斗に覆われ、熟すと落下し殻斗が裂開して果実がでる。果実は脂肪分が多く、果皮をむいて食べられ、ツキノワグマの大好物です。 山形県西川町
アラカシの堅果は卵形で、殻斗には横縞がある。ドングリはシラカシとよく似ていて、ドングリで違いを見分けるのは難しい。アラカシの葉には、縁に粗い鋸歯があるので、葉の形で違いがわかる。
シラカシの堅果は卵形で、殻斗には横縞がある。葉の縁に浅い鋸歯がある。
マテバシイの堅果は、砲弾のような形で長さが約3cmと大きい。殻斗はウロコ状で浅くつく。葉は厚い革質で全縁。
ウバメガシの堅果は卵形で、殻斗はウロコ状で浅くつく。葉は厚い革質で縁にまばらに浅い鋸歯がある。
上左からシラカシ、アラカシ、コナラ。下左からマテバシイ、クヌギ、ミズナラ。つまようじを短く切ってヘソの中心に刺して回すと、マテバシイ以外のドングリは良く回る。一番良く回るのは、ミズナラとアラカシです。
上左からシラカシ、アラカシ、コナラ。下左からマテバシイ、クヌギ、ミズナラ。どの殻斗も小さなお椀のような形で、一番小さい殻斗がマテバシイとは驚きです。