ネコノメソウ
ネコノメソウ(猫の目草)は、山野の湿地に4月中旬頃小さな黄色い花を咲かせ、4月下旬には果実をつけます。果実はさく果で熟すと上部が裂け種子が出ます。裂開した果実が猫の目のように見えることが名前の由来のようです。ネコノメソウの仲間のヤマネコメソウは3月下旬に花を咲かせ、4月上旬から中旬に果実を裂開させます。果実は楕円形に開き多数の種子が面白い形で現れます。
ネコノメソウの果実は、細長く裂けて10〜20個の種子が出る。種子の散布方法は雨などの水滴で流れる水滴散布。
ネコノメソウの花。花は小さく花弁はなく淡黄緑色の萼片と花のように見える苞葉がある。
ネコノメソウの種子。長さ約0.7mmの卵形で不規則にコロコロと転がる。
ヤマネコノメソウの花。ネコノメソウと同じく花には花弁がなく淡黄緑色の萼片と花のように見える苞葉がある。 3月25日
ヤマネコノメソウの果実。果実の果皮が小さな器のようになり多数の種子をたくわえる。ネコノメソウの果実より大きく開き種子の数も多い。 4月14日
ヤマネコノメソウの種子。長さ約0.7mm未満で、ネコノメソウの種子とよく似ている。小さなラグビーボールのような形で不規則にコロコロ転がる。
ヤマネコノメソウとネコノメソウはユキノシタ科の多年草で湿地に群生して生える。花の形はよく似ていて区別がつきにくいが果実の数や裂開の大きさで違いがわかる。またヤマネコノメソウの茎葉は互生するがネコノメソウの葉は対性する。