ハシバミとツノハシバミ
ハシバミとツノハシバミはカバノキ科の落葉低木です。どちらも雌雄同株で早春に花を咲かせ秋に果実をつけます。花や葉の形がよく似ていて見分けがつきませんが、秋につける果実で違いが良くわかります。ハシバミの果実は球形で、ツノハシバミの果実は鳥のくちばしのような独特の形をしています。どちらも果実は堅果で、中の種子は食べられます。ツノハシバミの堅果はハシバミの堅果より小さくどんぐりのような形をしています。
ハシバミの果実は堅果で果苞に包まれる。堅果は葉の下の方の枝に数個つけ、熟す前の堅果は楕円形をしている。
葉が色づき始めた頃、果苞も枯れて果実は球形になり熟す。 10月8日
果実は熟すと堅果のみ落下したり、果苞に包まれて落下する。強風が吹くと堅果は一斉に落下する。落下した堅果の中の種子は、ナッツのような味で食べられる。
早春に雄花序と雌花序をつける。雄花序は枝先から数本尾状に垂れ下がり、雌花序は枝の下方につく。 3月7日
ハシバミの若葉には紫色の斑模様があり、成長するにしたがって模様は消えて行く。この現象はツノハシバミの若葉にも見られる。 4月25日
ハシバミの樹形。日当たりの良い林縁に生え、高さは3m前後で株立ちして生えることが多い。 仙台市根白石
ツノハシバミの果実は堅果で、枝先にくちばし状の堅果を数個つける。堅果は細かいトゲのような短毛が密生する果苞におおわれる。
果実は熟しても果苞におおわれる。果苞の中に小さなドングリの形をした堅果がある。
小さなどんぐりのようなツノハシバミの堅果。大きさは約1.5cmで中に種子があり、食べられる。
ツノハシバミの雄花序は枝の途中から数本尾状に垂れ下がり、雌花序は雄花序の上の方につく。 4月3日
雌花序から赤い柱頭が出ていて、雄花序から葯が裂開しはじめている。
ツノハシバミの樹皮。日陰の林縁や藪などに生え、高さは3m前後で株立ちして生えることが多い。
仙台市水の森公園