ヒノキとサワラの球果
ヒノキとサワラは、樹形、葉、球果とも良く似ています。球果は、赤褐色の球形で秋に熟すと果鱗が開いて種子が出ます。冬の時期、果鱗が開いてる球果を見ると、ヒノキとサワラの球果の違いが良くわかります。
ヒノキの球果。種子を出した果鱗が9個ほどあり、果鱗の先は厚みがあり硬い造りになっている。
秋に熟したヒノキの球果は、小さなサッカーボールのようです。 10月5日
ヒノキの球果。果鱗の一つ一つは、厚みがあり小さな楯のようです。
ヒノキの球果。果鱗は、木質化して形がくずれないでそのまま残る。
ヒノキの種子。大きさは約3mmの楕円形で両側に翼がある。
サワラの球果。開いた果鱗は花ビラのようで、ヒノキより柔らかく小さい。
秋に熟したサワラの球果は、ヒノキより小さくゴツゴツしている。 10月13日
サワラの球果。果鱗は10個位で、小さな花のようです。
サワラの種子。大きさはヒノキの種子とほぼ同じで、ヒノキより広い翼を持つ。
ヒノキ科のアスナロやコノテガシワも冬の時期、果鱗が開いた果実を観察できます。どちらもヒノキやサワラのように球体でなく、動物に似た面白い形をしています。
アスナロの果実。翼を広げた鳥のようです。
淡緑色の実をつけたばかりのアスナロ。熟すと淡褐色になります。 5月23日
アスナロの果実。種鱗は、硬く先端に白い模様が付きます。
アスナロの種子。約4mmの楕円形でヒノキよりも大きい。
コノテガシワの果実。種鱗はハクチョウのくちばしのようです。
初夏につけたコノテガシワの果実はアヒルのようです。 7月1日
コノテガシワの果実。種鱗に淡褐色の種子がまだ付いたままです。