ユキノシタ
ユキノシタ(雪の下)は、湿った岩や崖などに生える多年草です。仙台城跡の石垣などに群生して咲いています。花弁は5個ですが、上の3個は小さく赤色の斑紋がありよく目立ちます。下の2個は大きく白色です。アンバランスな面白い構成です。また葉脈にそって模様がつく葉も面白く、葉の両面には細かい毛が密集します。
花は小さく、上の花弁から下の花弁まで長さは約2.5cm。雄しべは10個、花糸は白色で長く、葯は淡紅色で花粉を出すと落ちてしまう。雌しべは2個で子房の基部がくっついている。
上につく3個の花弁は、淡紅色で赤い斑紋があり、基部には黄色の斑紋がある。斑紋の模様は同じものはなく美しい。雌しべの基部に黄色く見えるのは、花托の一部か蜜腺のようにも見える。
花が開きはじめたばかりの雄しべは、葯が膨らんでいる。花弁の後ろに赤茶色の萼片が見える。萼片は5個つく。
ユキノシタの花茎は長く、分枝して数多くの花をつける。
石垣に群生して生えるユキノシタ。
葉の下にある根から花茎が伸び出している。 5月19日
分枝した枝先につくツボミ。花茎や花柄には細かい毛が密集している。 5月19日
葉の両面とふちには細かい毛が密集している。葉裏は紫色で、葉面には葉脈にそって暗茶色の模様がつく。ユキノシタの葉は天ぷらなどにして食べられます。