面白い接写の世界

雑木林や公園などで、植物や自然の営みをマクロレンズで撮影してます

つる植物(夏)

つる植物は、自分からは立ち上がらず、他のものに巻きついたり地を這ったりする植物です。草地や荒地などで普通に生え、道端の雑草やフェンスなどに巻きついたりしています。雑草として見過ごしてしまいますが、よく見ると花や葉、果実など面白い形をしています。夏の時期、草地や荒地などに生えるつる植物を観察して見ました。

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ガガイモはガガイモ科の多年草。淡紫色の花冠は5裂し内側に毛が密生する。白色の柱頭は長く突き出る。葉は長卵状心形でオニドコロの葉と似る。秋に大きい袋果の果実をつける。花期は8月。

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ヘクソカズラ(屁糞葛)はアカネ科のつる性多年草。花冠は釣鐘形で先が浅く5裂する。のどと内側は紅紫色で、雄しべと雌しべは、筒の中の奥にあり見えない。葉は対生し細長い卵形で先が尖る。果実は直径約5mmの球形で、秋に熟すと黄褐色になる。花期は7〜8月。

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ノブドウ(野葡萄)はブドウ科の落葉つる性木本。集散花序をだし小さな花を多数つける。花弁は5個、雄しべは5個、雌しべが1個。葉はカエデの葉のように3〜5裂し切れ込みがある。秋に赤紫色や碧色など美しい球形の果実をつける。花期は7〜8月。

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オニドコロ(鬼野老)はヤモノイモ科のつる性多年草。雌雄異株で淡緑色の小さな花をつける。雄花は花被片が6個、雄しべが6個(上)。雌花序は垂れ下がり、雌花は花被片が6個で、下部に細長い子房がつく(下)。葉は広い円心形。果実はさく果で上向きにつき3個の翼がある。花期は7〜8月。

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ヤマノイモ(山の芋)はヤモノイモ科のつる性多年草。雌雄異株で雄花序には白色の小さな花を多数つける。雌花序は垂れ下がり、雌花には小さく細長い子房がある(上)。葉は対生しハート形で先が長く尖る。果実はさく果で丸みを帯びた翼が3個下向きにつく。花期は7〜8月。

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ヤブガラシ(藪枯らし)はブドウ科のつる性多年草。オレンジ色に見える小さな花は、雄しべが4個、雌しべが1個。花弁と雄しべはすぐに散って花柱が残る(下)。葉は複葉で小葉は5枚。花期は6〜8月。

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ヒルガオ(昼顔)はヒルガオ科のつる性多年草。淡紅色の花冠は漏斗状で、葉腋から長い花柄をだし1個つける。葉はやじり形で基部は裂けない。花期は6〜8月。

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ボタンズル(牡丹蔓)はキンポウゲ科のつる性半低木。花弁のように見える白色の萼片は4個。多数の雄しべと数個の雌しべがある。花は葉腋から集散花序をだし多数つける。葉は3出複葉で小葉にギザギザがあり先端が尖る。花期は8〜9月。