モミの球果
モミ(樅)はマツ科の常緑高木で、四国、九州、本州に分布します。高さが30m以上にもなる高木で、樹形が美しく、クリスマスツリーでも親しまれています。球果は、高木の梢につくため、滅多に近くでは見ることができません。球果は10〜11月頃熟すと、種鱗と種子を一緒に飛ばします。種鱗には尖りがあり球果の周りに突き出ています。
球果は長さ9〜12cmの円柱状で、種鱗が尖り突き出ている。球果は熟すと灰褐色なり、種鱗が剥がれて種子が飛ばされる。
球果は高木の梢につくので、近くで撮影するのは難しい。
熟した球果から種鱗が剥がれ、種子とむき出しになった果軸が見える。
1個の種鱗に2個の種子がつく。種子は長さが5〜6mmの三角状で翼がある。
落下した種鱗。種鱗の大きさは幅が約3cmで、裏側(種子がつかない側)に尖りが見える。
強風で落下した球果。熟す前の球果は緑色でベトベトした樹脂がついている。 10月2日
多数の雄花が下向きについている。雄花は咲き始めると房状になり花粉を飛ばす。 4月6日
葉は枝にらせん状につき密生する。成熟した葉の先端は、真ん中がくぼんで尖らない。
モミの実生。若木は葉の先端が2裂し鋭く尖る。
仙台市街地西部の青葉山には、モミの原生林が残る一帯があり、国の天然記念物に指定されていて、モミ林の北限と言われている。