初冬の雑木林
初冬の雑木林は、秋の名残と冬支度が混在していて、新しい発見があります。彩り豊かな広葉樹の紅葉も終わり、すっかり葉を落としています。その中でヤブムラサキは、枯葉が残った枝に紫色の果実をつけ、モミジイチゴは、虫食いの美しい紅葉を見せてくれます。林床では、ノササゲの果実が裂けて種子が果皮にくっ付いています。タラノキの若木を見つけました。冬芽は、柔らかい芽鱗で覆われています。
ヤブムラサキはシソ科の落葉低木。紫色の果実はムラサキシキブの果実より大きく、初冬の頃までつける。萼や果柄に細かい毛が密生する。
モミジイチゴはバラ科の落葉低木。4月から5月にかけて白い5弁の花を下向きに咲かせる。モミジに似た葉は、ほとんど虫に食べられている。葉腋に小さな冬芽が見える。
ネムノキはマメ科の落葉高木。果実は豆果で、熟すと莢が裂けて種子が弾ける。種子は楕円形で長さが約8mmと小さく、果実が揺れるとカラカラと音がする。
アオキはアオキ科の常緑低木。果実は核果で冬から春の時期に赤く熟す。花は早春に咲き、果実と同時に見られる。
サルトリイバラはサルトリイバラ科の落葉つる性半低木。赤い果実は液果で、冬になってもつけてることが多い。
ヘクソカズラはアカネ科のつる性多年草。果実は核果で萼に包まれ、熟すと黄褐色になる。シワになった果実や果皮が裂けて乳白色の核が見える。核の中に2個の種子があり、臭気がありネバネバしている。
ノササゲはマメ科のつる性多年草。果実は熟すと紫色になり2裂する。黒紫色の種子は飛ばされず果皮にしっかりとくっついている。
タラノキはウコギ科の落葉低木。冬芽は円錐形で、頂芽が大きく側芽は小さい。頂芽を覆う芽鱗はまだ柔らかい。
仙台市水の森公園