つる植物の種子
冬の時期のつる植物は、果実の中に種子があるものや、果実がなくなったものなど様々です。オニドコロ の果実は上部が開き種子が見えます。アレチウリの果実は褐色になり、中に茶色の種子が入っています。フジやクズの果実は中に種子があるものと、ないものがあります。ヘクソカズラの果実は、冬の時期でも残りますが、アオツヅラフジの果実は、ほとんど見ることができません。果実の種類にも、豆果やさく果、核果などがあり、それぞれ種子の形にも違いがあります。
オニドコロ の果実はさく果で、熟すと3個の翼の上部が裂けて、3室に種子がそれぞれ2個つく。
オニドコロ の種子は長さが約5mmの楕円形で、片側に長い翼がついている。翼を入れると長さは12〜15mm。どこか人の手の指に似ている。
アレチウりの果実は熟すと褐色になり、果実は約10個の果実が集まって金平糖のような形を作る(左)。1個の果実に1個の種子がある(右)。長いトゲは触っても刺さらず痛くなく、果皮は乾燥していて剥きやすい。
アレチウリの種子は、長さ約10mmの楕円形。
フジの果実は豆果で長さが10〜20cm。一つの莢(さや)に4〜7個の種子がある。熟すとかたい莢はねじれて裂開し、種子を弾き飛ばす。種子が弾ける時、パーンと大きな音がします。
フジの種子は10〜15mmの球形。種子は少し艶があり、かたい茶色で、黒いまだら模様がある。
クズの果実と種子。果実は長さ7〜8cmで、1個の果実に5〜7個の種子がある。
種子は長さ約4mmで、小さなうずら豆のようです。
ヘクソカズラの果実は核果で、果実は約5mmの球形(左)。1個の果実に2個の核があリ 、果皮(萼)を剥くとミカンのような形で、半球形の核が2個向き合っている(右)。核の中は水分が多く、1個の核に1個の種子がある。
核は直径約4mmの半球形。取り出した時の核はやわらかくオレンジ色(上)。核(種子)は乾燥すると固くなり、色が黒くなる(下)。
アオツヅラフジの果実は直径約7mmの球形。果実は核果で、果肉に包まれて1個の核がある。 10月15日
アオツヅラフジの核(種子)は約5mmの球形で、アンモナイトのような面白い形をしている。
ノササゲの果実は長さ3〜4cmの豆果。熟すと紫色になり2裂する。中に2〜5個の種子がある。
種子は約5mmの球形で、果実が裂開しても果皮のヘリにくっついて落ちない。
スイカズラの果実は直径6〜8mmの球形。果実は液果で中に数個の種子がある。スイカズラは常緑つる性木本で、冬の時期でも葉がついている。
スイカズラの種子は長さ約3mmの暗褐色で、いびつな形をしている。