面白い接写の世界

雑木林や公園などで、植物や自然の営みをマクロレンズで撮影してます

種子の旅立ち2

くっつき虫のセンダングサの果実には鋭い逆さトゲがあり、動物などに付着して種子を運びます。ユリノキの果実には翼があり、ノハラアザミの果実には冠毛があり、風散布で種子を散布します。ネコノメソウやヤマネコノメソウは水滴散布、ヒシは水散布、コスミレやカラスノエンドウは自動散布など、種子には様々な旅立ちが見られます。

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センダングサは果実の先端が細く尖り逆さトゲになっている。散布方法は逆さトゲが動物の毛などに付着する動物散布。

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アメリカセンダングサの果実は痩果で、種子は果皮とくっついている。両端に鋭い逆さトゲがあり、果皮にも細かい毛が密生している。

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ユリノキの果実は翼果が集まってできた集合果で、熟すと翼果は風散布で飛ばされる。

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果実は長さが約3.5cmのヘラ状で、基部の膨らんだ所に種子が1〜2個つく。

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ノハラアザミの果実には冠毛があり、熟すと風によって飛ばされる風散布。

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果実は長さが約4mmの痩果で、果皮が種子とくっついている。

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ウバユリの果実は上部が大きく開き、風などで種子が飛ばされる風散布と、動物などが茎に触れた振動で種子を散布する振動散布がある。

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種子は直径約5mmの半円形で、周囲に半透明な広い翼がある。

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ヤマネコノメソウの果実は熟すとお椀のような形に開く。散布方法は開いた果実に雨などの水滴が落ちると種子が流れ出す水滴散布。

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種子は長さが約0.7mmの楕円形で、ラグビーボールのように不規則にコロコロ転がる。

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ヒシの果実は熟すと茎から離れ水流によって運ばれる水散布。また果実の両端にある逆さトゲが水鳥の羽毛などにくっついても運ばれる。

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ヒシの果実の両端には鋭く尖った逆さトゲがある。

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コスミレの果実は熟すと3裂して種子を自力ではじき飛ばす自動散布。

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コスミレは春に開花する花が果実をつけ、その後はつぼみの状態の閉鎖花で種子を作る。閉鎖花は秋まで見られる。 

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種子の大きさは約1mmの卵形。

仙台市青葉山公園 仙台市水の森公園