ヒシの果実
浮葉植物のヒシ(菱)は、夏に花を咲かせ秋に果実をつけます。果実は対角線が約2.5〜3cmの菱形で両端に2本の鋭い棘があり面白い形をしています。水中に沈んでいる果実を採り、果皮の汚れを落とすと果皮は葉柄と同じ黄緑色で、果皮をむくと褐色の硬い殻があり、その中に種子があります。
開花後、花柄が水中に沈み果実をつける。果皮や茎には浮遊物がついていて汚れている。
ヒシの葉は水面に浮いていて菱形をしている。葉柄は膨らんでいるので葉が浮きやすくなっている。果実は葉と茎の下にあり裏返しにしないと見つけられない。根は水中の土の中にあり、長い茎は至るところから水中根を出している。
汚れを取り除き乾燥させた果実は、忍者が使用した撒菱(まきびし)のようです。
柔らかい果皮を取り除いた果実。果実はお湯で下茹でして、殻をむいてそのまま食べたり、炒め物などに利用される。下茹でした種子をそのまま食べると味はなく、食感はクルミに似ている。
棘の長さは大きいもので約10mmあり、棘の先端は逆棘(カエリ)になっていて、刺さりやすく抜けにくくなっている。
夏に咲いた両性花。花の直径は約1cmと小さい。白色の花弁は4個で、雄しべは4個、雌しべは1個つく。
池面いっぱいに広がったヒシの葉。 7月30日
仙台市水の森公園 丸田沢堤