ミツバアケビの果実
つる植物のミツバアケビ(三葉通草)の果実は、秋に熟すと裂開して果肉が見えてきます。果肉は乳白色のゼリー状で甘く食べられます。果肉の中には小さな黒い種子が多数あり、種子は光沢があり玉砂利のような形をしています。以前は仙台市内の住宅地の林や荒地などでもよく見ることができたが、現在は宅地開発が進んでほとんど見ることができなくなりました。
果実は熟すと裂開して果肉が見えてくる。裂開したばかりの果肉は乳白色で種子はまだ見えていない。
裂開して数日が経った果実。果肉は灰色になり黒い種子が見えてくる。
この果実はまもなく裂開しそう。ミツバアケビは果肉だけでなく果皮も食べられ、細切りにして肉やピーマンなどと炒めると程よい苦味があり美味しい。
果肉をナイフで裂くと多数の黒い種子が出てくる。果肉を食べると種子が果肉にまつわりつき食べにくいが自然の甘みがある。
種子は長さ約7mmで玉砂利のような形をしている。種子の端に白い綿のようなものが付いていて、果肉にくっ付いている。
ミツバアケビは山野の林縁に生え、雌雄同株で春に花を咲かせる。葉腋から総状花序をつけ先端に雄花、基部に雌花をつける。雌花は赤紫色の3個の萼片に雌しべがつく。葉は3出複葉で小葉が3枚あり、アケビの小葉は5枚なので区別がつきやすい。