面白い接写の世界

雑木林や公園などで、植物や自然の営みをマクロレンズで撮影してます

2021-01-01から1年間の記事一覧

マテバシイ

マテバシイはブナ科の常緑樹で公園などによく植えられています。雌雄同株で初夏に花を咲かせ、秋に堅果をつけます。ドングリはブナ科の仲間でも特に大きく食用にもなります。 新枝の葉腋から雄花序と雌花序をだし、雌花序は先端の葉腋につく。雄花序はクリと…

初夏の野草

仙台市茂ヶ崎にある大年寺山の石段の脇に5月下旬頃からドクダミの花が咲き始めました。石と石の隙間からは、スミレの閉鎖花の果実やハハコグサ、ヘビイチゴ などの野草が見られます。道端や草地、林床では、ヘラオオバコやカタバミ、マムシグサなども花を咲…

タチツボスミレの果実

スミレの仲間は3月下旬から4月にかけて花を咲かせます。5月頃からは閉鎖花ができ、花が咲かないまま果実ができ種子が作られます。果実は熟すと上向きになり3裂して種子をはじき飛ばします。タチツボスミレの裂開した果実をそのままポリ袋に入れたところ…

ハリエンジュ

ハリエンジュ(ニセアカシア)は北米原産の落葉高木で、公園などに植えられ河原などにも繁殖しています。若葉の展開と同時に、総状花序を垂らし蝶形花を多数つけて、若葉と白色の花のコントラストが爽やかです。生命力が強く、倒木しても枝から新芽が出て花…

木々の若葉2

仙台市青葉山公園や水の森公園には、自然がそのまま残った雑木林があり、散策や森林浴などに最適な公園です。5月中旬になり公園内の雑木林では、ホオノキやトチノキ、オニグルミなどの高木が若葉を広げています。林縁にはガマズミやヤブデマリ、ムラサキシ…

サワフタギ

サワフタギはハイノキ科の落葉低木です。花期は5〜6月で、若葉の展開と同時に咲き、白色の花と緑色の若葉のコントラストが爽やかです。果実は卵型で、秋には美しい瑠璃色になります。 白色の花冠は5裂し、雄しべは多数あり、雌しべは1個つく。 円錐花序…

木々の若葉

4月初旬に芽吹き始めたミズキやイタヤカエデ、オオモミジなどの木々は、4月下旬頃から若葉を広げ始めています。広げた始めた若葉は逆光で見ると葉脈が透けてみずみずしい。 枝先に集まって広がるミズキの若葉。 奇数羽状複葉のサワグルミ 。 花芽が伸び始…

エノキ

雌雄同株のエノキは雄花と雌花が4〜5月に咲きます。芽吹きも同時に始まり、小さな新芽の間から雌花が顔を出します。花は小さく目立ちませんが、葉脈がはっきり見え新緑と黄葉が楽しめます。 雄花は新枝の下部につき、両性花は新芽が開く上部につく。 雄花…

木々の芽吹き5

4月中旬になり雑木林や公園などの木々が芽吹いてきました。様々な形の冬芽から花芽や葉芽が展開する様子には逞しい生命力を感じます。 卵形の葉が枝先に集まり葉脈が美しいミズキ。 細長い冬芽から葉芽をのばすツリバナ。球形の花芽も見える(下)。 雄花と…

イヌブナ

イヌブナはブナ科の落葉高木で、4月に芽吹きと同時に雄花と雌花を咲かせます。雌雄同株で、雄花序は新枝の葉腋から垂れ下がり、雌花序は葉腋の上につき、新芽の展開は賑やかです。 芽吹きと同時に雄花序は葉腋から垂れ下がり、雌花序は葉腋の上につく。 細…

スギナにつく水滴

4月になって道端や公園の草地などにツクシやスギナが生えてきました。水滴がついたスギナの葉をよく見ると、鱗片状の小さな葉先から水分が出ています。一見、朝露のように見えますが、水滴はスギナの内部から出ています。 葉の先から水分をだし水滴をつくる…

エンレイソウ

エンレイソウ(延齢草)は山野のやや湿った林床に生える多年草です。ひし形の大きな3枚の葉の中心から花柄を出し横向きに小さな花をつけます。落ち葉でうもれた林床に、いち早く葉を広げる野草です。 花弁のように見える萼片は濃紫色で、雄しべが6個あり、…

ダンコウバイ

ダンコウバイは、マンサクやキブシと同じように早春に花を咲かせます。クスノキ科の落陽低木で散形花序につける黄色い花は小さく目立ちませんが、浅く3裂する葉は横に広がり特徴的な形で、秋にはあざやかに黄葉します。 雌雄異株で、雌花は柱頭が突き出る。…

シデコブシの花

3月下旬になりシデコブシの花が咲き始めました。まだ咲きはじめで、花芽のままや芽鱗が裂けてつぼみがのぞき始めたものや、淡いピンク色の花弁がひろげたものなど様々です。 広げたばかりの花弁には動きがあり、まだ冬芽のままの花芽も見える。 かたい芽鱗…

ユキワリソウ

ユキワリソウ(雪割草)はキンポウゲ科の多年草で、ミスミソウを交配させてできた園芸品種です。赤やピンク、紫色など花色が豊富で、いち早く春の訪れを告げる可憐な野草です。 花弁のように見えるのは萼片で6〜9個つく。 葉はハート形。 落ち葉の間から可…

コノテガシワ

コノテガシワはヒノキ科の常緑針葉樹で、園芸品種は庭木や生垣などによく植えられます。雌雄同株で、3〜4月に咲く花は小さく目立ちませんが、雌花と果実は面白い形をしています。 雌花から水滴のような受粉滴が出ている。 鱗片状の葉はヒノキに似ている。 …

ハシバミの花

ハシバミはカバノキ科の落葉低木で早春に花を咲かせます。雌雄同株で雄花序は尾状に垂れ下がり、雌花序は雄花序の付け根につきます。雄花が3月頃から花粉を出し始めると、雌花序も咲き始めます。ツノハシバミもハシバミと同様に早春に雄花序、雌花序をつけ…

サルココッカ

サルココッカはツゲ科の常緑低木で、2月下旬から3月にかけて芳香のある花を咲かせます。雌雄同株で枝先の葉腋に雄花、雌花ともに下向きにつきます。 葉腋に数個の雌花と雄花がつく。 雄しべは4個で、葯から花粉がでてる。 受粉後の雄しべと雌しべ。花柱の…

冬芽と葉痕6

冬芽には花芽(かが)と葉芽(ようが)、混芽(こんが)があります。ヤマボウシやハナミズキのように花芽は卵形や球形に膨らみ、葉芽は小さく先端が尖った形が多いようです。トチノキやニワトコなどには混芽があり、冬芽が大きく膨らんで、芽吹きもダイナミ…

春のきざし

2月中旬ネコヤナギの冬芽から花穂が出始めてきました。マンサクやソシンロウバイの花芽も開き始めました。雑木林では、早春に芽吹く木々の冬芽の芽鱗が少しづつ剥がれたり、押し出されたりしています。 銀色に輝く花穂の上に剥がれた芽鱗がついているネコヤ…

冬芽と葉痕5

冬芽を包む芽鱗にはウロコ状や1個のキャップ状のものや、荒い毛や細かい毛がついたものなど色も形も様々です。芽鱗がなく芽がむき出しで、毛などでおおわれる裸芽には、オニグルミやアワブキ 、ムラサキシキブなどがあります。 アオギリの頂芽の芽鱗は10…

カクレミノ

カクレミノ(隠れ蓑)はウコギ科の常緑小高木です。夏に咲く花は小さく目立たず、果実も小さく地味な色合いで目立ちません。常緑樹ですが秋に紅葉し、落葉した後は若葉が残り、冬の時期に緑色のコントラストが楽しめます。日陰でも育つことから公園や庭など…

果実と種子3

晩秋から冬にかけて草地や荒地、河原などで草木の果実が見ることができ、果実のなかの種子は個性的な形と質感を見せてくれます。 ヤブアズキの果実は長さが7〜8cmのさや状で、熟すとさやがねじれて種子を弾き飛ばす。種子は長辺が4〜5mmのひしがた。 ツ…

冬の草木2

冬の雑木林では落葉樹のほとんどが葉を落とし、アオキやモミなどの常緑樹が目立ちます。その中で秋につけた果実がまだ残ってる草木があり、晩秋の名残を見せてくれます。 ミツバウツギの果実。果実はしおれているが、下からのぞくと種子がまだ残っている。 …

冬芽と葉痕4

冬の時期、風が弱く穏やかな日は木々の冬芽と葉痕を観察するのが楽しみの一つで、面白い形の冬芽や葉痕に出会った時はワクワクします。 三角顔のひょうきんなオオバヤシャブシ。 芽鱗は黄褐色の毛に包まれるウリノキ。 芽鱗は2個つくミツバウツギ。 維管束…

冬の草木

広瀬川の河原にはヤナギやオニグルミ、ネムノキなどの木々、イタドリやオオブタクサ、コセンダングサ、ヘクソカズラなど多くの草木が生えています。雪が降って晴れ間が出た朝、広瀬川河川敷は一面の銀世界、草木がいつもと違った表情を見せてくれます。 雪の…